車検などで定期的に遠方からご来店頂くお客様が、今年の初め頃に
メールで「最近急に燃費が悪くなって、力も無くなった・・」と御連絡が。
「車検まで騙し々走らせて使うので、車検の時修理して下さい」と・・。
まだ数カ月あるけど大丈夫かな?と心配しつつ、車検時期になって
早めにご来店頂きました。
ご来店直前のメールのやり取りで、2気筒になってる様だとあったので、
点検すると、2番シリンダーの圧縮が7キロ以下に落ちてました。
シリンダーの中をモニターで覗いて見るも大きな傷は見当たらない。
ヘッドカバーを外し、バルブクリアランスを点検すると、2番シリンダーの
エキゾースト側のバルブが一個まったくシクネスゲージが入らない!!
他のエキゾーストバルブも基準値よりも少さくてばらついていました。
結局バルブのシートが摩耗してバルブが沈み込んでクリアランスが無
くなって、開きっぱなしで圧縮漏れが起きてる様・・。

2年前の車検で、オールペンしたり足回りをリフレッシュしたりと結構
予算を使っていたので、今回は予算も余裕が無いという事で最低限の
オーバーホールという事で作業開始となりました。

エンジンを降ろすと、16万キロ走行のエンジンらしく、各部が永年の
オイル滲みなどで汚れてます。そしてオイルにまみれたターボのイン
テークパイプの固定ボルトが1本無くなっているのを発見!泥とか吸い
こんじゃってるかな?と心配に。ターボを外してみるとコンプレッサーの
羽が少しダメージ受けてるよ〜。
お客様に連絡すると、何回かこのボルトは脱落した事があって、自分で
つけ直した事も過去にあったとか・・。今回は予算が無いのでターボは
そのままで良いですという事に・・。
エンジン組み上げた時、今回はこの取付ボルトにスプリングワッシャを
念のため付けて、脱落対策しておきました。

肝心のエンジンはヘッドをはぐって点検すると、バルブ本体が摩耗して
小さくなってしまってました!!16万キロ走行するとこんな事も起きる
のか?
バルブシートは打ち換えしなくても修正ですんでホッ。新品バルブに組
換て、ヘッド&ブロックの面研等一式、内燃機屋で加工修正してもらい
エンジンを組みました。

これでエンジンも復活。またしばらくカプチーノを楽しんで頂けるかな?
でも、今回予算の関係でそのままになってる気になる部分も有りますの
で注意して楽しんで下さいね!

車体から取り出したエンジンassy.
各部オイルまみれとなり、16万キロの使用
の跡が。
サーモを取り外すとOリングが劣化してます。
今回は予算も無いので、このOリングと合う物
を探してOリング交換しました。
(この部分は部品設定がASSYでしか設定
ないので・・)

ターボのインテークパイオを固定するボルト
が1本脱落してしまってました。
残っていたボルトは純正と異なるボルトが
付いていたので?
あとで確認すると、以前に脱落した時、違うボ
ルトに交換したという事でした。
ブロック面を面研して修正。
ラヂエター内部もカスが大分溜まっています。
けれど今回は予算の関係でこのままに。。
2番シリンダーはガスが吹き抜けていたので
カーボンが凄いです。
2番のエキゾーストバルブの1個は直径が
1ミリ程度小さくなってしまってます!!
ヘッドのバルブシート修正、EXバルブガイド
入替、バルブ新品交換、すり合わせ、面研、
と一式修正加工しました。

バルブスプリングも全てヘタッて基準値以下に
自由長が縮んでいたので新品に交換しました。
4月×日  カプチーノ・K6Aエンジンオーバーホールしました。
オイルまみれのターボ。
インテークパイプの取付ボルトが1本脱落

ヘッド裏の冷却水のパイプのジョイント部
からクーラントしみ出た跡が・・。
K6Aのカプチーノは古くなると、ここは注意かな?
タイミングチェーンやテンショナー、ガイド類
も16万キロ使ってるので新品に交換。
スロットルのサーモケースからクーラント滲み
跡が・・。

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U P
インテークパイプを外すと、隙間から少し
泥を吸いこんでた跡が・・。
羽の先端も少しガタガタになってダメージが。