ダイアリー’12.6

２年ちょっと前にリビルトエンジンへ交換したり、一通り一気にリフレッシュ
作業をしたお客様から「走っていたら突然ブレーキが甘くなって、見たら
フルードが少なくなっていたのでスタンドで足して帰って来たのですが、
点検して下さい」と電話が・・。
作業後一度もご来店が無かったので、今年初め車検だし、その時連絡も
無かったから、その後どうしたかな～？って少し気にもしていたお客様で、
ブレーキなので危険でもあるのでそのまま来てもらうと・・。

フルードのタンクの中が空っぽに近い位減っていたという事なので、どこ
かで漏れているのだな～と、ジャッキアップして点検すると・・。
左フロントのブレーキホースが濡れている！
前回の一気リフレッシュ時に、前後キャリパーのオーバーホールなども
していたが、ホースは傷等無かったので交換しなかった・・。
ブレーキをお客様に踏んでもらうと、ホースからフルードがたれてくる。
左フロントのホースにはボディと干渉を防ぐ為の保護スポンジが付いて
いるのですが、そのスポンジを少し下げてみてペダルを踏んでもらうと
ピューっと勢いよくフルードがエンジンの方に噴水の様に一本の滴が・・。
ホースが切れてピンホールが開いている！！
保護スポンジの位置なので何かに当って傷になったというより、単純に
ホースの劣化による損傷なのだろうなー。

年数的に交換しておけば良かったのかな～と反省しつつも、実際にあれ
もこれもと見た目大丈夫そうな物を交換押し付けるのも気がひけちゃうし・・。

でも、年数経つとこんな予想もしない様な事が起きるという教訓です。
皆さんも注意しましょうね！！
本当に事故にならなくて良かった。

ブレーキホースの交換後、エンジンスタートするとベルト付近でバタバタ音
が・・。点検するとタイミングベルトのテンションがちょっとゆるい？
調整すると、テンショナーのスプリングが一部伸びてる？
その分、調整時テンションが低いのか？新品スプリングに交換して調整。
リビルトエンジンだったので、正直この辺は送られて来たまま大丈夫と信頼
点検しないで載せていたから、最初は音が出ていなかったけど最初から少し
テンションが低かったのか？
気が付いて良かった。

定期的にサーキット走行をして楽しんでいらっしゃるお客様で、2年前
にエンジンオーバーホールをして、エンジンパワーが復活し自己ベスト
を更新しながらサーキット走行にチャレンジされていたのですが、先月
走行した際に、一瞬エンジン回転が上がり過ぎ、その後からパワー感が
今一で、オイルでブーストコントローラーのソレノイドバルブ周辺がベト
ベトに汚れてる様になったという事でご来店。

ご来店頂いて、アイドリング状況が１発死んでる様にバラついてるので、
コンプレションを測定すると２番が２Ｋ位圧縮が落ちている！！
シリンダー内を内視モニターで観察するもシリンダーにかすかに立て傷
がある様にも見えなくも無いかな～って状況で明らかな損傷はバルブ回
りも含めて良く判断出来かねる状況。
いずれにしても圧縮落ちてるしでオイルもブローバイから結構吹いて
キャッチタンクにもオイルが大分溜まっているので棚落ちしたか？という
事でエンジンを分解する事に・・。

分解すると２番のピストンが残念ながら棚落ちしてました。お客様と状況
を確認して原因を考察すると、スポーツターボキットを装着しているので
すが、オーバーシュートする時に許容以上にブーストが掛っている時も
あった様で、ブーストのかけ過ぎがどうやら原因の様。以前エンジンオー
バーホール前も同じくらいブーストをかけていたそう。でも、その時壊れ
なかったのは、オーバーホール前はカム山が異常摩耗していたりで吸
排気の機能がきちんとされて無かった分、燃料が足りていて、オーバー
ホール後はカムもきちんと作動していたので、ぎりぎり燃料が足りてい
ない状況が発生していたのでは・・？
いずれにしても残念。

今回は２年前にオーバーホールもしているし、お客様も予算的に余裕が
無いという事で、最低限の修理で復活出来る様修理しました。

今度はブーストに気を付けて気を付けて、また楽しんで下さいね！